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2006年3月10日 (金)

宇都宮の妖精

 昨日、妻がこどもたちの作文をうちに持ち帰ってきました。
 宇都宮市では、「宇都宮市に妖精を研究している人が住んでいる」というただそれだけのことをまちづくり生かそうという発想で、「妖精をテーマにしたストーリー」のコンクールをやっています。
 それに応募するために妻の勤める小学校のこどもたち(小4と小5の四人)が書いた文章を清書してメールで送るためだったんですが、小学生の文章というのを間近に見るのはものごころついて以来というような経験でした。
 妻が読み上げて僕がそれを打ち込んでいく、という流れ作業だったんですが、
文章は意外に面白かったです。
 
一週間くらい前に、最初に出してきた女の子の文章第一稿は僕も読んでいたんですが、良くも悪くも子供らしいというか、状況描写などが、自己中心的な発想で書かれているんです。
 たとえば会話のシーンなどで、誰がどのセリフを言っているのかさっぱりわからないとか。これは四人全員にいえることだったらしいです。
 
 妻も、はじめはこの原稿に対して言いたいことはあるんだけど、いろいろ押しつけちゃいけないみたいな発想で、ぺたぺた小さなポストイットをいっぱいにはって、アドバイスをしてました。
 図書館で借りた本を汚しちゃいけないので付箋を貼る、とかいうのと同じ感覚ですよね。
 妻は学校図書室に司書の非常勤嘱託員という資格で入ってるんですが、「こどもたちからすれば、大人はみんな先生なんだ」という自覚がないんじゃないかと僕には見えました。
 
 だから「直すところの隣にポストイットを張ると、張ったところのその下が読めなくなって、いちいちはがさないと何が書いてあるか分からない。見にくいからやめろ」って僕が強行に主張して、遠慮がちな妻を説得し、朱を入れさせたんです。
 
 妻はその子はプライドが高いから朱を入れられると反発するんじゃないかと思ってたみたいですが結果的には真っ赤になった原稿を返されたこどもは、もう一回きれいに書き直してきて、その文章が実にいいんです。
 単にアドバイスされたとおりの文章を機械的に埋め込むというのではなく、
 よく効果を計算に入れた上で、こちらが予想しなかったようなことが書き加えられていたりして、驚かされました。
 
 妻も「あの子はプライドも高いけれど、大人扱いしてあげればちゃんとそれに応えるというようなタイプだったのねぇ」と話していました。
 
 僕は僕で、大学生よりも柔軟なんだなあ、と思う一方で、コメントをつけるにも、いわゆるラポール形成みたいな作業がほんとうに欠かせないんだなあということをあらためて感じさせられたできごとでした。
 
 妻はその子達とはふだんからかなり長い時間おしゃべりとかをしていて、そういうところでの関係作りがしっかりできているから、こういうときにそれが効いてくるんだろうなあと。僕はそういうところに時間をかけてこなかったんじゃないかなあ、と反省しました。

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