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2009年2月 8日 (日)

昭和初期のカラー映像

昨日は風邪でお休みして、うちでずっと仕事してました。
ちょっと休憩と思ってyoutube検索してたら、昔NHKでやってた昭和初期のカラー映像という番組がUPされてて、すごい感動したんで、ぜひ誰かに聞かせたくて書いてます。

最近戦前の少女雑誌を分析した本を読んでたんだけど、1930年代の日本って、一方では僕らのイメージどおり、言論統制化の暗い時代という側面も確かにあるんだけど、一方では都市化と工業化が進み、中産階級が育って、教育を受け文化を楽しむ層が広がった戦後の高度成長のさきがけみたいな時代でもあったんだなということに気づかされました。

こういう自分を振り返ってみると、これまでもそんなふうに感動したことは何回かあって、一つは「大国の興亡」っていう近代史を扱ったアメリカの本かなぁ。読んだのは10年近く前だと思うけど、それも日本やドイツなどの爆発的な工業力の伸張がこの頃進んでいることをデータで示していて、そのときもへぇーって思ったんだよね。

ごく最近も怪人二十面相の映画やったり、あの時代をとりあげるのも最近小さなブームになってるようなので、その影響もあるかもしれない。

戦後の変化は、すべてGHQが成し遂げたつくりもので、1945年のbefore/afterで完璧に日本が作り変えられたみたいなイメージをたぶん多くの人は持ってるけど、瓦礫に化した国土の背後には、着実に思考、知識、社会習慣の変化が進んでいたんだなあって思わされます。
(ちなみにその本は
http://book.asahi.com/review/TKY200704100202.html です)。

で、NHKの番組の話だけど、カラー映像の力ってすごいね。
自分がいかにあの時代を「遠い過去のもの」って思ってたかがよくわかる。そういう感覚をいっきに引き戻す力があるよ。
あの時代って、なまじ白黒の映像が残ってるだけに、そういう「白黒」なイメージになっちゃったんだけど、その当時を生きていた人は、もちろん今の僕らと同じように山を見、空を見、街を見ていたわけで、
その街並みも、今とはそりゃぁ違うけど、でもある種引き算みたいなもので、今の街並みからごてごてした色と照明を取り除くとこんなものというような茶色や灰色を基調としたモノトーンのすっきりした世界で、こんな街があったら、ぜひ訪れたいというような世界です。
ちなみにその映像
http://www.youtube.com/watch?v=Wf8DNSaExsw 

後半は
http://www.nicovideo.jp/watch/sm4137998 から(登録が必要。コメントがうるさい場合には画面右側の「システム」から右上の「コメントを非表示」にチェック))。

(以下は一週間後の後日譚)

学生のゼミ旅行に足尾銅山に見学に行くことになっていて、戦前の足尾銅山の白黒写真をたくさん見てたんだけれど、今までと見方がぜんぜん変わっていることに自分で気がついてすごく驚いた。こういう白黒の写真を見ても、色を自分で補ってるんだよね、無意識のうちに。

その風景は、当たり前だけれど、もともとちゃんと色がついてそこにあったんだ、ということを強く実感し始めたんだと思う。

知識ではそんなこと、もちろんよくわかってるんだけれど、実感するのはまた別なんだね。

これもこの前みたカラー映像の効果だと思う。今の俳優さんが演じて、セットを使って作った歴史ドラマをテレビで見ても、決してこういう変化は生じなかった。

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