2005年4月24日 (日)

英語のスピーキング

 最後に「話す」ですが、これについての最初のアドバイスは「必要になるまであせる必要はない」ということです。
イギリスに語学留学に行くまで、僕はほとんどまったく英語話せませんでしたが、行ったら一ヶ月でだいぶ話せるようになりました。で、また帰ってきてしばらくしたらあんまりしゃべれなくなって、アメリカ留学中はまたある程度話せるようになり、という繰り返しでした。ある程度のレベルなら、僕みたいな非社交的人間でもすぐに到達することができます。

 ここから後は、僕にはできなかったけど、向こうで上手にサバイブしている人を見て感じることをあげます。

 まず会話が上達するためには、「相手が言うことがわかること」が必須なんですが、これは相当リスニング能力がないときついです。でもよくわからなくても、とにかく反応すること。聞き間違いだって、聞き間違いを上手に繰り返すことができればジョークにできます。
 とにかく物怖じしないことですね。黙ってるのが一番ダメみたいです。さんまのからくりTVで、外国人が日本語を話すコーナーありますけど、「外国人として生きる」方法をああいうところから学ぶといいんでしょうね。
 日本人については、僕らの感覚からすると妙なステレオタイプが流通していますが、そういうステレオタイプを逆手にとってキャラとして武器にしちゃうというのも一つの手だと思います。ぜひ向こうの映画に出てくる日本人を研究してみてください。
 話す言葉がブロークンなのはぜんぜんOKだけど、早口でもごもご言って、「何を言っているかわからない」というのはうまくないみたいですね。僕なんかは、自分で話しているうちに何を言っているのか自分でもわからなくなっていく、ということが(日本語でも)よくあるんだけど、こういうのは本当に困りモノ。難しいことを言おうとすると失敗します。
 日本人らしい規則的な訛りは、相手が言いたいことを理解できるのなら、上記の原則から言ってもOKだと思います。さらに、下手でもいいから、アメリカ、イギリス、オーストラリアのどこかの地方の訛りが真似できるとかなり受けるみたいですね。

 僕は日本語でも、知らない人と話をするのはとても苦手なんで、こういう人は英語でもダメです。まあそういう人はそういう人で、「ぼそっと一言、たまに言う発言が面白い」キャラを目指したらいいんでしょうねー。

 まとめると、「まずはリスニング能力」をつけること。これはかなり大変です。僕の場合、相手と一対一なら大抵大丈夫だけれど、相手が複数で話しているところに入っていくのはほとんど不可能でした。リスニングの訓練をぜひ頑張ってください。

 そして「わかるような発音を心がける」こと。特に英語らしいアクセントやイントネーションなどがとてもとても重要です。大げさなくらいにやれば、そこでもウケをとれるかも。これは、リスニングのトレーニングのところで話したように、英語の映画の音声を、文字を見ずに聞きとって、それを真似して自分で言ってみる、ということを繰り返すといいと思います。

 最後は「ウケる努力」でしょうか。ウケる技術は、たぶんかなりの程度万国共通だと思います。自分がふだんから使っている技術を、英語でも使えるように工夫するといいと思います。

2005年4月21日 (木)

英語のリスニング

 リスニングですが、英語に接する量を増やすのにリスニングは重視すべきです。
 本を読むよりも聴くほうが楽だからです。通勤・通学の途中などでも、英語の本に集中するのは大変ですが、音声だけを聞くのはそんなに大変ではありません。最近はノイズ・キャンセラーのついたヘッドフォンも安くあるので、それなら車内だってとても静かに映画の音声を聞くことができます。ただし、意味も分からないものを何となく聞き流していてはほとんど効果もないそうです。洋楽などもそうですね。歌詞を覚えているようなものでない限り、ただ聞いているだけでは英語ができるようになんてならないでしょう。多読の場合と一緒ですが、内容をある程度わかっているものを何度も聞くこと、これが効果的だそうです。
 まず集中して聞いて、ある程度内容を覚えてしまったら、そのテープ(なりCDなり)をほかのことをしながら何回か繰り返し聞く、という順番で勉強すると良いそうです。多読と精読の両方をやるのと同じように、多聴と精聴をセットで勉強してみてください。この場合、多聴のほうは、同じものを繰り返し聴くだけでOKです。いろいろ聴く必要はありません。
 アルクという出版社がヒアリングマラソンというものをやっていますが、大学時代、寮の同じ部屋に住んでいた友人がやっていたのを借りて一緒にやっていました。上記はそこで推奨されていた勉強法の応用です。
 集中して聞く方法ですが、とにかく細かいニュアンスまで聞きとって真似し、自分でも発音してみるようにしましょう。実際にどのような文を話しているのか、その文を読む前に聞き取りをすることが大事です。
 何を聞くかは、自分の興味で決めればいいと思いますが、NHKのBS放送でやっている英語のニュース(CNNやBBCなど)を録音するのがひとつの手です。録音にはいろいろな方法がありますが、テレビやビデオの音声出力を、コンピューターのマイク入力に直接つなぐやり方が安価で簡単です。録音のソフトは、たとえばこんなものがフリーであります。
http://www.vector.co.jp/soft/win95/art/se297145.html
 DVDの音声を取り込む方法としては、以下のHPに情報がありました。自分で買ったDVDの音声や字幕を自分用に取り込んで利用する分には問題ないはずです。
http://www.xucker.jpn.org/pc/dvddecrypter_stream.html
このソフトで、音声だけを取り込んだ後、
を用い、demux all audio streams で、AC3形式に変換します。
さらにそれを、
でMP3形式に変換するとできあがりです。
 こうやって取り込んだものを、たとえば以下のようなソフトを使って、ゆっくり再生してやりそれをそのまま真似するのが、英語らしい生きた発音を覚える早道です。
http://www.vector.co.jp/soft/win95/art/se118628.html
 こうやってゆっくり聞いてみると、僕らが英語の文章を見て想像しているような発音と、彼らが相当異なった言い方をしていることがわかるはずです。省略の仕方には法則があって、それを解説しているような本もありますが、はじめは自分でそうした法則を見つけてみるのがいいと思います。まずは文章を見ずにしつこくゆっくり聞くことです(注1)。
 このように録音し、しつこく聴いて覚えたものを携帯型のMP3プレイヤーで通勤・通学の途中などに何度も聴くと、リスニング能力は絶対向上するはずです。最近はipodなども結構安くなりました。 
 僕はこうした方法とは別に、ATRというところが開発したリスニング訓練用のソフトも用いていました。これを使うと、日本人が不得意なLとRの区別などもかなりできるようになります。しかも講談社ブルーバックスに付属のソフトなら、数百円で手に入るので大変お得です。
http://www.his.atr.jp/mll/news/main.html
 自宅にコンピューターがある人は、ぜひこれらの方法を使って勉強してください。
注1 ニュースを聞き取る場合には、原稿の文章を手に入れるのはちょっと難しいですね。DVDの字幕などは、実際の台詞をかなり縮めているので、何を言っているのか参考にはできるけれど、そのままだと信用することはできません。
 しゃべっているそのままの言葉を知りたい場合には、映画の台本を手に入れるのがひとつの手です。著作権フリーの台本の一部はここで手に入れることができます。僕も学生時代、「風とともに去りぬ」や「ローマの休日」「カサブランカ」などのテープを作って何度も聞きました。
http://www.simplyscripts.com/
 著作権のあるものでは、有名な作品は出版されている場合もあります。僕のお勧めはウディ・アレンの脚本で、「マンハッタン」と「アニー・ホール」は何度も繰り返し聴いて台詞を覚えていました。ちなみに僕が一番好きなのはこの二作とあと「ブロードウェイのダニー・ローズ」です。ビデオ屋にはなかなかおいていないけど、もし見かけたらぜひどうぞ。心温まる美しい話です。僕があと勉強に使ったのはロブ・ライナーの「恋人たちの予感」です。これも大好きで、覚えるほど聴きました。他にもいろいろ脚本は出ているのでamazonなどで探してみてください。宇大の学生さんなら、ウディ・アレンの脚本集は僕の研究室でお貸しします。

2005年4月13日 (水)

英語のライティング

 読み、と違って、書くほうは、それほどニーズがないから、勉強するのもちょっと難しいだろう。僕も留学前にTOEFLとセットとなっているTWEを受けたが悲惨な得点だった記憶がある。
 僕らの業界は、理科系や文学系、心理学系などと違って、英語で論文を書くのがまだまだマイナーだから、どうしても英語で書けなきゃというプレッシャーもない。ただ、英文要旨の提出が求められることがしばしばあるので、知り合いからそのための添削を引き受けたりしたことがある。その際気づいたのは、主語?動詞 という構造さえあいまいなものが多かったこと。やっぱり英文法をきちんと勉強することが、英語で文章を書けるようになるための近道のようだ。
 
 そういったレベルを超えて、ある程度意味の通じる英語を書けるようになった後は、これもできるだけ量をこなしつつ、英語のわかってる人にチェックしてもらうのがよいだろう。なかなか独習の難しい分野なので、やはりそうした先生は見つけておきたい。僕の場合は、英文の書き方というより、文章の書き方そのものにおいて、アメリカ留学中に相当力をつけることができた(注1)。
 僕らの世界で英文を見てもらうには、インターネットで、アカデミック・ライティングの校正をアルバイトでやっている人を見つける、というのがひとつの方法だ。僕も、日本帰国後にシカゴの修士論文を書く際には、こうしたアルバイトの人にお世話になった。彼らの質もピンキリなので、少ない枚数で試験的に見てもらい、信頼できるようなら通常的に頼むようにしたらよいだろう。送金方法が大変かもしれないが、日本国内で同様の仕事をしている人たちに比べればずっと安く、自分の専門分野に近い人に見てもらうことができる。
「正しい英語」にそれほどこだわらず、量を書く訓練をするには、海外の人とネットで文通するのが早道だ。penpalを探すサイトもいくつもあるので、そこで登録するとよいだろう。もっとも文通を始めてもなかなか続かない人のほうが多いので、はじめに厳選するよりは、たくさんの人と同時にはじめて、気の合う人以外との関係は自然淘汰に任せるというのも手だ。
 
 また英語を書くという作業そのものでのこつだが、語の使い方に自信がない場合、先述したCobuildなどを使って、例文を調べ、似たような使用例があるかどうかいちいち確認するのがよいだろう。また僕はGoogleなどで、フレーズを検索するということもよくやっている。たとえば"strike at"と"strike on"の使い方の違いをみるなど。こういうようにダブルクォーテーションではさんでやるとフレーズの検索ができる。

注1 日本の大学では(少なくとも僕の在籍時の京都大学では)、レポートを提出しても、その文章にどう問題があるのか、チェックが入って返ってくることなど一度もなかった。ただ講義全体の成績がついているだけ。こんな で学生の力が伸びるわけもない。一方、シカゴ大学では、教官ひとりひとりで方針はだいぶ違うにせよ、熱心な先生は、何回も書き直しをさせて、よくなっていると成績を上げてくれた。そういうことがアメリカでできるのは、ひとつには、レポートなどの添削をする下請けに、大学院の学生がTAとして入っているからだ。特に受講者の多い授業では、大抵TAがレポートの添削をやっていた。そのTAの報告に基づいて最終的に教官がチェックを入れて点数をつけるといったスタイルだった。
 
 

2005年4月12日 (火)

英語のリーディング (何を読んだらいいか)

 何を読んだらいいか、だけれど、
「とにかくいっぱい読む」
「見知らぬ英文から情報を引き出す」
 のふたつを分けて考えるといいかもしれない。
「とにかくいっぱい読む」ために、僕は、すでに翻訳でよく知っている大好きな小説の原文を読む、ということをよくやった。僕は当時村上春樹にはまっていたので、彼の好きなフィッツジェラルド、チャンドラー、ブローティガン、カーヴァーなんかを良く読んだ。村上春樹そのものの英訳もずいぶん繰り返し読んだものだ。日本語で何度も読んでいるから、英語もすっと入ってくるし、また新鮮な発見があったりしてとても楽しめた。ただしこれは質の高い英訳が出ていないと、変な英語を覚えることになってしまうかもしれないので注意が必要。村上春樹のように英語が読める著者の公認版があるものはお奨めできる。
 
 でも、たぶん上記のような方法だけだと、見知らぬ英文を読む力はなかなかつかないような気がするので、それとは別にTIMEを定期購読して読もうとしていた。イギリスの語学留学中はかなりがんばれたけれど、帰国後はなかなか続かなかった。
 でも今なら、下に書いているようにポップアップ辞書を使って、オンライン版を毎週一つの記事だけ、というようなやり方なら何とかなるんじゃないかな。たくさん出ている英語学習のメルマガに登録して、それを読んでいくという方法も使えると思う。
 
 そういう方法ではどうしてもなかなか興味が続かない、という人のために、奥の手の方法を紹介しよう。それはポルノグラフィを読むこと。できれば日本で言う谷崎とか川端みたいな、文学としても質の高いものを探して読むと、結構最後まで頑張って読めるかもしれない。ちなみに僕は"Histoire d'O"の英語版や"A Man with a Maid"なんかを読んでる。最近は洋書も簡単にamazon.co.jpで手に入れられるから、探してみて欲しい。変な語彙ばっかり詳しくなったりするかもだから責任はとりかねるけど(笑)。

2005年4月11日 (月)

辞書について

 花粉症がきつくて、夜熟睡できず、昼間眠くてたまらない。無呼吸症候群みたいに、これでもし事故を起こしたとしたら、花粉のせいにできるのだろうか。
 というわけで、読書にもあまり集中できず、昨日はいわゆる電子辞書に半日取り組んでいた。
 それで思いついて、お勧めの英語の勉強法などについて。
 英語の勉強については、専門のサイトがいくつもあるから、それらを見れば事足りるのだが、たまに学生に質問を受けるので個人的な経験則について書いてみたい。大前提として、僕自身ろくろく英語をしゃべれるようになっていないので、そんな僕がいろいろ書いても説得力があるかどうかはわからないのだが、せめて僕くらいにはなってほしいということで書くことにする。対象とするのは、高校まである程度まじめに英語を勉強してきた大学生のレベル。
 まず多分誰もが書くことだろうけれど、語学はとにかく量と習慣が大事、ということで、これをどれだけ稼ぐか、ということが工夫のしどころになるだろう。
 読む・聞く・書く・話す のそれぞれについて順番に。
 とりあえず今日は「読む」から。
 日本人の英語学習は「読み書き」の偏重、と言われてきているけれど、少なくともアメリカ留学などを考えているのであれば、「読み」だって、それが足りている人なんてまずいないだろう。
 多読のための、第一のポイントは、自分が面白いと思う文章を辞書を使わずにどんどん読むこと。
 と多分かつてなら書いたのだろう。たとえば村上春樹も、いちいち辞書を引いていると、読書のリズムが失われ、小説の楽しみが得られないから、辞書を使わずに本を読むことを薦めている。
 でも、最近は電子辞書を使えば、非常に簡単に辞書がひける。インターネットなどで見つけた電子化された文書であれば、その単語を選択して右クリックするだけだ。このペースで辞書が引けるなら、いちいち辞書を引いても、読書のペースはほとんど乱されない。
 電子辞書については、次のHPを参照。
http://memoire.sakura.ne.jp/pc/dictionary.html
 このHPに書いてあるとおりにすると、上記のように右クリック(+CTRL)だけで、複数の辞書が引けるようになる。(昨日半日やっていたのはこの作業)。英和辞典なら、コストパフォーマンスでのおすすめは英辞郎。英語をもっとよく使う人ならさらにリーダースとリーダース・プラスのCD?ROM版も備えておけば完璧。
 ただ、英語を読む上で、いちいち頭の中で日本語に翻訳していると、ある程度以上のレベルには進めないので、できれば英英辞典を使うことを薦める。CollinsのCobuildは、日本の国語辞典のような、ある言葉を別の言葉で言い換えるのではなく、その言葉をどのように使うのか、という方法をやさしい語彙で説明してくれる。しかもそれとは別に英語の巨大なコーパスからとってきたその言葉の実際の使用例をたくさん提示してくれるので、例文による学習にも非常に適している(注1)。
 そして、楽しみのために多読を目指すのとは別に、英語の勉強を主たる目的として読む場合には、こうしてチェックした英単語をその訳と例文とともに、エクセルなどにはりつけて、自分用の英単語帳を作っていくとよいだろう。僕が高校生のときには、ポケコン(死語ですねー)のデータベースにこうした英単語帳を作って、通学の途中にそれをチェックしていた。今なら、携帯電話でも同じことが十分できるだろう。
 英語をたくさん読むためのもうひとつのこつはそれで、とにかく基礎語彙を早めに固めてしまうこと。そのためには、上記のような方法とは別にボキャビルの本をいくつか勉強するのもよいだろう。僕が大学生のときには、<TIMEを読むための基本語彙>みたいな本を何冊か読んで、そこでの語彙を覚えていった。
 なお現実に(話す・書くにおいても)使えるボキャブラリーを増やすためには、例文ごとまるごと言葉を覚えるのが大事なのだが、それとは別に、英単語を語源から覚えていくと、見たことのない英単語でも、その言葉のイメージをある程度思い浮かべることができるようになるので、とても役立つ。ついでに言うと、そうした勉強をしていると、フランス語などの勉強にも役立つ。
 
注1 僕はイギリスでの語学留学のときにこの辞書の紙版を購入、以来ずっと愛用している。この辞書をはじめて見たときには、そのわかりやすさに感動した。それまではウェブスターなどの英英辞典を使いこなせず、放置していたので、その違いにびっくりさせられた。
もっとも最近はPDICを用いることで辞書を引くのがより容易になる英辞郎ばかり使っていたのだが、上記のHPにあるような方法で、Cobuildも右クリックだけで引けるようになったから、これからは再び頻用する様になるだろう。それほど値段も高くないし、ぜひ買って欲しい。
2015年9月
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